御朱印の頂き方や楽しみ方を解説する初心者の為の御朱印ガイドです。
この3つを抑えれば御朱印マナーも理解できる「御朱印3原則」
最初にお伝えしておきたいのは、御朱印マナーに絶対的なものはなく各お寺・神社の考え方によっても変わってきます。
ただ以下の3つのポイントさえ理解しておけば、ほぼ問題になることはありません。
・御朱印は神様・仏様の分身ともされる
・御朱印は“記念スタンプや商品”ではない
お参り前の心がけ
参拝前に神社仏閣のご由緒や神様仏様を知る
神社やお寺を訪れる前に、下準備として公式サイトなどをチェックして「その神社・お寺の由緒」 、まつられている 「神様や仏様を知っておく」 と楽しさが倍増します。
普段の人と人のコミュニケーションでも相手のことを知らずに会うのと、事前知識があるのでは、心構えや、実際に会うまでの楽しみも違いますよね。
神様・仏様についても事前知識があればご挨拶が楽しみになりますし、実際にご挨拶できた事自体に感謝できれば、御朱印を頂ける・頂けない、文字が上手・下手なども気にならなくなります。
初心者にとって特にハードルが高いのが日本の神様。そもそも漢字が読めなかったり、同じ神様なのに別名がたくさんあったり・・・。管理人も初心者の頃はワケワカメでした・・笑。
ただ、最近はマンガやイラストでわかりやすく神話や神様を解説してくれる書籍もたくさん出ています。初心者はまず漫画から入るのがオススメです。
仏像豆知識https://saigoku33-guide.com/butsuzo/
時間を確認する。御朱印を頂けない場合は日を改める
御朱印はすべての神社・お寺で頂ける訳ではありません。また重要な祭事や法要が行われている場合は御朱印対応をお休みされていたり、「書き置きの御朱印」(あらかじめ紙に書いてある御朱印)を頂く形になることが多いです。
小さな神社仏閣や、宗派によっては御朱印自体受け付けていない場所もたくさんあります。そんなときも「せっかく来たんだから御朱印を!」と無理にお願いしたり、「御朱印は頂けて当然のもの」という態度で接するのは絶対に辞めましょう。
神社で言ってはいけないNGワード
「お参りに来たのですが誰も居ないので…不満」その時点で神様もいなくなります。
誰も居ないと言ってしまう前に事前予約をしましょう。
人対人でも約束は礼儀です。神職・巫女は接客業ではない。神様に仕えることが本義。
全国に神社は10万社、宮司は6千人。
切実。 pic.twitter.com/PVTcfv9Khl— 吉川八幡神社 (@hachimanshrine) August 14, 2018
特に遠方から訪れた場合などに、「せっかく来たのに・・」と思ってしまう気持ちは凄くわかります・・。ただ、「遠方からせっかく来た」というこちら側の都合と同じように、神社やお寺にも都合はありますよね。
「神さま、仏さまにご挨拶したいなぁ。」そして「御朱印も頂けたら最高だなぁ!」くらいの姿勢でいれば、実際に頂けた時の喜びも倍増します。
もし、頂けなかった場合はそれも”ご縁”です。また時間や日にちを改めて再訪しましょう!
御朱印を頂ける時間帯は神社やお寺によってさまざま。一概には言えませんが、9時~16時(17時)といった時間帯に受付されている寺社が多い印象です。
またお一人で受付されている寺社の場合、お昼時12時~13時は休憩中の場合も多いです。御朱印を頂きたい場合は、前もって公式サイト・SNSなどを確認しておくことをオススメします。
お参り時のマナー
お参りをしてから御朱印を頂く
御朱印は“参拝した証明”(昔は写経を納める=納経の証明)として頂けるもの。参拝後に頂くのが基本になります。参拝せずに御朱印だけもらう行為はトラブルの元。まずは目の前にいらっしゃる神様・仏様にご挨拶をしましょう。
「御朱印は参拝後に」が基本ですが、近年は御朱印人口増加による混雑対策として“参拝前に御朱印帳を預け、帰りに受け取る形式”のところも増えています。その場合は、そのルールに従えばオーケーです。
神様・仏様の分身ともされる御朱印。一般的に御朱印を「拝受」する(ありがたく受け取る)という言葉が使われます。「御朱印ゲット!」「御朱印もらう」という表現を好ましく思わない人も多くいるので、SNSなど不特定多数の人が見る場にアップする際はご注意を。
書いてほしいページを開く&ボタン付きカバーを外す
御朱印帳は、御朱印を書いてほしいページを開いてから渡します。
また、最近は少なくなりましたが御朱印帳のカバーに「スナップボタン」が付いている場合、御朱印を書きにくい&押印しにくいようです。書き損じの原因になるので、カバーを外しておきましょう。
また、御朱印帳に以前訪れた神社仏閣の由緒書・パンフレット等が挟まっているケースもあります。そのまま渡してしまうと御朱印が書きにくい&紛失の原因にもなるので外します。
ご朱印マナー
1.ご朱印は参拝の証。必ずお堂へ参拝すること。
2.参拝時間9:00-16:00(受付終了15:45頃)
3.カバーは必ず外すこと。
4.貼っていない書置き朱印や失くしてはならない挟み紙は必ず外すこと。紛失した場合責任は自社では負えません。
5.平日の12:00-13:00は寺社も昼休憩。— 下野厄除大師(下野大師)👶疫病退散! (@shimo_daishi) August 23, 2018
しおりがあると便利
そんな時に必要になるのが「御朱印帳のしおり」。御朱印帳にしおりを挟んでおけば、ササッと開いて渡せます。
書いて頂いている間は静かにする
御朱印を書いて頂いている間は、質問や話しかけるのは控えて静かに待ちます。また、許可なく写真を撮ったり、動画を撮るのも控えます。書き手さんの”達人的な筆さばき”を見ていると撮りたくなる気持ちもわかりますが、どうしても撮りたい場合は、必ず一声かけましょう。
なるべく小銭を用意しておく(小銭入れ)
御朱印を頂く際は、“お釣りが出ないように準備しておく”のがマナーです。
その理由は何度も出ていますが、御朱印は「お金を支払って購入する商品」とは意味合いが違うからです。
特に注意したいのは「お気持ちで」形式の小銭切れ・・。「お気持ちで」形式の場合は、原則、出したお金が代金です。お札を出してお釣りを要求するのは、スマートではないですね・・汗
例えば、お参りの際にお賽銭を入れて、お釣りを要求する人はいませんよね・・。
また、お年玉袋に1万円札を入れて「お年玉は5000円だからね。5000円のお釣りちょーだいね」っていうのも微妙です・・。そんな大人がいたら嫌ですよね・・・笑
お年玉を渡す側は前もってお店や銀行に行くなりして、1000円札・5000円札を準備しておくはずです。
300円の御朱印に対して、高額紙幣を出す人が多いのか最近では
「御朱印は寄付と同様の意味合いなので、お釣りが出ないようにご準備ください」
「5000円、10000円札での支払いはご遠慮ください」
と書かれた張り紙があり、注意喚起もされています。
1万円札や五千円札しかない場合は、先に両替しておきましょう。
もちろん、気づくとうっかり「お札しかない!」こともありえます。そんな時は周辺の自動販売機・コンビニを探すか、「大きなお札しかないのですが、大丈夫でしょうか?」と一言添えてお納めしましょう。
お釣りをもらうのが”当たり前”の姿勢でなければ、気持ちよく対応してくださるはずです。
御朱印料っていくら?
「こんな風に書いて」と要求をしない
御朱印は書く人によっても印象がかなり変わります。このサイトで紹介している御朱印も、全く同じ御朱印は頂けません。書籍やネット上に掲載されている御朱印の写真を見せて「こんな風に書いて欲しい」と要求するのは避けましょう。
ここまでにでお伝えしたように御朱印は「商品」ではなく、参拝した証明。他とは違う「世界に一つしかない御朱印との出会い」も楽しみの一つです。
「書き置き」だからと文句をいわない
昨今の御朱印ブームによって、本来の業務(法要・祈祷など)に手が回らなくなり、「御朱印は書き置きのみ」となる神社仏閣も増えています。
そんな中、「直書きの御朱印だからこそ意味がある」という考えで文句を言う人もいるようです・・。
しかし「御朱印を書いて頂けること」が当たり前でもありません。確実に御朱印帳に書いて頂きたいなら神社仏閣にご連絡、確認をすることです。それに「書き置きの御朱印」だからといって、御朱印自体の価値は変わりません。
神社仏閣にお参りするのが目的。その上で「御朱印も頂けたら嬉しいなぁ」という姿勢でいれば、御朱印が直書きだろうが書き置きだろうが気にならなくなります。
御朱印を人に頼まない・頼まれない
そんな時は、御朱印の本来の意味を考えてみましょう。御朱印は「参拝の証」。「神様や仏さまと縁を結んだ証」でもあります。もし自分が「神様・仏さま」だとして、実際に会っていないにも関わらず「会いには行けないけど。会えた証明書くれない?」という人がいたらどうでしょうか?何か微妙ですよね・・・。
人気の御朱印を授与している神社仏閣では、代理参拝での御朱印の禁止や、「頼まれての御朱印はお断りします」「御朱印は一人一体まで」という注意書きも増えています。
「御朱印を人に頼もう」「郵送でも良いから欲しい」と思ったら、「御朱印を商品・コレクション・アート作品」と捉えてしまっていないか?考えてみる良い機会かも知れません。
感染症対策もあり、神社仏閣によっては特別な事情に限り対応してくださったりするケースも増えています。ただし、それを当たり前にしないように気をつけたいですね。
御朱印を頂いた後のマナー・モラル
御朱印帳に記念スタンプを押さない・御城印を貼らない
カワイイデザインも増えている御朱印帳。ノートの代用として「御朱印帳に記念スタンプを押したり写真を貼ったりしたい」というニーズもあるようです。しかし、その御朱印帳に御朱印を頂く予定があるなら、記念スタンプや写真を貼るのは控えましょう。
御朱印は「参拝の証明」ですが、記念スタンプとは違います。御朱印に押される「朱印」は、「神様や仏さまの分身」とされる神聖なもの。
御朱印帳に記念スタンプなどが押されていると、御朱印を断られたり、注意される可能性が高いです。スタンプ帳にはスタンプ帳の、御朱印帳には御朱印帳の役目があるということですね。
最近では全国のお城で御朱印に似せた「御城印」も急速に広まっています。城好き管理人も集めていますが、こちらも“お土産・記念品として”販売”されているものです(例外もあり)
御朱印帳に御城印が貼られている場合も、神社仏閣によっては御朱印を断られたり、注意されるケースもあります。
御城印は専用の「御城印帳」に保管することをオススメします。
御朱印を転売しない、購入しない
昨今、御朱印の転売が大きな問題になっています。御朱印は寺社に参拝した証です。参拝せず転売などで御朱印を手に入れてもご縁も何も生まれません。
「ご縁がなくてもいい」「需要と供給だ!お金を払って買いたい人もいる」「誰にも迷惑をかけてない」という方もいるかもしれません。
しかし御朱印が転売されていた事が原因で御朱印の授与を辞めてしまった寺社もありますし、御朱印に様々な制限がかけられるケースもあります。その行為によって神社仏閣はもちろん、ルールを守って御朱印を頂いている人にも迷惑がかかってしまっています。
御朱印は転売しない・人から買わないようにしましょう。
字のうまい・下手で文句を言わない
頂いた御朱印が「達筆」だと嬉しいですよね!同じ参拝者としてその気持はわかります。
ただし、必要以上に文字の綺麗さに一喜一憂してしまう場合は「キレイな御朱印を頂くこと」が主目的になっていないかを自分で確認する良い機会です。
参拝して”神様・仏様と縁を結べたこと自体に感謝”できる心構えをもっておきたいですね。
字の上手い下手なんてどうでもよくて会えたこと自体に喜びを感じ、サインを頂けたこと自体に感謝するのではないでしょうか?
もちろん、御朱印とサインは違うものです。
ただ神仏にご挨拶できたこと自体に感謝し、御朱印を頂けたことに感謝していれば、字の上手い下手は全く気になりません。もちろん結果的に美しい御朱印を頂けたのならら嬉しいですけどね!!
御朱印集めが主目的になってしまうと、トラブルのもとです。